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スクール・アーティストってなんだ?

これからの時代を拓く教育とは ――スクール・アーティスト:井出良一先生の教育改革

こんなセミナーを聞いてきました。
娘が公立小学校二年生なので教育には関心があります。
先日も授業参観を終えたばかり。こちらのほうは正直かなり退屈だった。

この井出先生は天性の教育者なんだとおもう。
教育についての講演がそのまま授業になっちゃって
話はいろんな方向にバンバン飛んでいって興味は尽きません。

ポップコーンを作りながら科学の原理について教えてくれる。
初めから教えてくれない。
まずは考えてみよう。

なんでポップコーンははじけるの?
ポップコーンってトウモロコシなの?

どこで採れるの?アンデス?
いつから人は食べてるの?インカ帝国?
こんなとこからエタノール自動車の話やら穀物相場の高騰の話までとんでゆく。

もっともっと知りたくなる。
子どもたちはこうして考える力が身につき
気づいたら知識もいっぱい。
もちろん学習への意欲も湧いてきます。

先生はこれを「ふり積もる授業」と呼ぶそうです。いい言葉です。

忘れていいんだよって子どもたちには言うといいます。
覚えなくていい。
でも知識が降り積もっていつのまにやら地層ができちゃっている。

そしていろんな引き出しができてくる。
そんな引き出しから必要なときに必要なものを出してきて組み合わせる。
それが創造という作業なんだと。

まさに現代が求めているクリエイティブな人間をつくる教育。
そして物事の本質を読み取れるエリートを育てるのだと。

アッパレです。

ただ問題はこれが井出良一氏という個人のアーティストの作品にとどまってしまっていること。
しかも先生は既に定年を過ぎてしまっているのです。もう今年が最後だとのこと。

この教育を世間ひろくに知らしめるため
セミナーのファシリテーターをしていた梶山寿子さんは本を書きました。
スクール・アーティスト―井出良一先生たったひとりの教育改革スクール・アーティスト―井出良一先生たったひとりの教育改革
(2008/06)
梶山 寿子

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今日娘のバレエを送り迎えの間に読みました。
月に一回学校以外で教室を開いているそうです。
こんど夏休みにでも参加させてみようかな?

その前に私自身も井出方式で子どもに物を教えてみよう。
私の曽祖父も大正期にけっこう名の知れた教育者でした。
私にもできるはず。

以上

P.S.
井出先生は音楽の授業で
シューベルトの「ます」を中国語で唄うらしいのですが
こちらについては中国語ブログに書きました。
シューベルト 「ます」中国語版

記憶の不思議な仕組み

今日は錦糸町のお客さんに行きました。
午後一番の訪問だったので昼飯は何を食べようか?と朝から考えていました。

すると脳からビビッときました。

あそこ行ってみようよ!
あのタクシーの運ちゃんがすすめてたラーメン屋!

でも店の名前も知らないし
場所も知らない。

運転士さんが絶賛してたのは「純レバ丼」とかいうもの。

そこで「錦糸町 純レバ」でググってみましたら一発ヒットしました。
菜苑

だからなんなの?と言われそうですが、
実はそのタクシーに乗ったのは今から10年以上前のことなのです。
紹介されて数日後探しに行きましたが見当たらず
当時はネットも一般的でなく、それっきり忘れてました。

それが今朝急に思い出しました。
記憶っていうのは不思議なものです。

脳っていうのは情報がインプットされると
いろんな格納庫に記憶をしまっとくらしいのですが
刺激されると必要に応じて出してくる。

こうした出来事に記憶はエピソード記憶というらしいのですが
感情をともなうと記憶がしっかり刻まれるそうです。

あの夜はなにかの飲み会の後だった。
タクシーをひろうと良くしゃべる運転士さんと仲間がよくいく
旨いラーメン屋さんの話になりました。

そこに純レバ丼が出てくる。

いやあー旨いんだよ〜!純レバ丼!最高だね。

「いやあー」の声が裏返ってしまうほどの恍惚の語りで
私の心は動かされました。
絶対食ってやる!純レバということばも初耳で妙に新鮮に響いたんです。
食いたい欲求と純レバのイメージが結びつきしっかりと脳に格納されていたのです。
それがビビビと錦糸町に反応した。

10年も経っちゃいましたがやっと食べることができました。
純レバ

旨かった。

脳の仕組みを知りたい方は池谷裕二さんの本がいいですよ。
だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法
(2001/12)
池谷 裕二

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勉強する勇気がわいてくる。


海馬―脳は疲れない (新潮文庫)
海馬―脳は疲れない (新潮文庫)
(2005/06)
池谷 裕二糸井 重里

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私はめったに対談ものは読みませんがこの二人の天才の掛け合いは絶品です。

以上





速読の意義とは?

寺田昌嗣氏のセミナーに行ってまいりました。

著書の
フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術
(2008/08/01)
寺田 昌嗣

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については以前に記事にしました。
なぜ本を読むのか?

このセミナーは速読の技術を学ぶセミナーではありません。
そもそも速読ってなんなんだ?
そしてなんのためにやるのだ?
なんてことを講師の経験に基づいて解き明かしてくれる。

速読に夢をみるな!
速読の本当のところを知ってくれ!

レベルの高い本は速読できませんよ。
できるはずないでしょ。


いきなりズドンとついてくる。

一冊10分を公言する講師もドラッガーの本を読んで
下読みに90分、内容理解に更に数時間を費やしたといいます。
経験知が足りてませんからと、さらっといいます。

こういう言葉がホントためになる。

私もドラッガーの
ドラッカー名著集2 現代の経営[上]ドラッカー名著集2 現代の経営[上]
(2006/11/10)
P.F.ドラッカー

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を「経営の全てがわかる」と言われ、譲り受け、喜び勇んで読んでみた。

私の場合は寺田式フォーカスリーディングではなく、フォ〇リーディング。

内容の意味はわかるが深さがわからない。
記述内容が経験と交差していないので表面的事象しか伝わってこない。
これが経営の要諦の全てだといわれてもピンとこなかった。

講師のように経験をつんだ方でも熟読を要するというのはちょっと嬉しい気がしました。
私も実は講師と同い年なんですが、経験知はまだまだ足りません。

では深い読みができない速読ってのはなんなんだ?

速読はあくまでも技術であり、ツールだといいます。

人生の目的をめざしてどう生きるのか?
どう成長するのか?
を探るためのツールだと。

時間はコストであり、コストをかけずに成果を得る。
つまり時間をかけずに多くの本に接し、広範囲に理解の領域を広げる。
そして深く読むに値するものを見つけるのだと。

目標を持ち、可能性を広げ
現在可能なことと、その未来の可能性との間に横たわるGAPを埋めるプロセスとして
ツールとしての速読を利用せよ!


了解しました!

P.S.

速読技術についてもちょっとした演習がありました。
目を動かすということについて意識する練習。

その演習でいい言葉を教えてくれました。
イチローの言葉だそうです。

普段、何気なくやっていることを意識してやる。

そうすると何事でも理解が深まり進歩してゆくそうです。
たとえば本を読むときの目の動きだとか。

これからはリラックスを意識して本を読もう。
呼吸だとか表情だとか。

寺田氏の言葉に対する感性ってすごい。
知のベースがあるから、ふとした言葉に深く感じる。

以上



ロシアが尊敬する日本とは?

佐藤優氏の公開講座を聴いてまいりました。

三島由紀夫研究会が主催しているのですが「ロシアから吉野へ」という
好奇心をくすぐられる題名でした。

この人の知性はすごい。
圧倒されました。
ロシア、共産主義、キリスト教、久米島、アイヌ、神学、
インテリジェンス、新自由主義、ファシズム、古事記、三島由紀夫...。

多方面への深い洞察と知性を駆使して重層的に日本を語る。
私にはキャパオーバーでちょっとまとめられません。
日本を愛しており、憂いているということはよく伝わりました。

彼は諜報の仕事でロシアにいたのですが
いろんな分野の手ごわい男たちと意見を戦わせる。

その時に日本というものをまず相手にわかってもらう必要がある。
そこで彼は三島由紀夫の小説を持っていったそうです。

三島由紀夫はロシアでも人気があるらしく
ロシア語翻訳本も多く出版されているとのこと。

その中で「憂国」という短編を選んだそうです。花ざかりの森・憂国―自選短編集 (新潮文庫)

日本人は国を憂いて命をも捨てる。
こうした姿がロシア人に畏敬の念を抱かせるというのです。

いまの日本人はチャランポランに見えるけど
実は侮れない芯のとおった民族なのだというのを知らしめるのだそうです。

佐藤さんはこんなことを外交の最前線で考えて実行していたのです。
こんな貴重な人材をつまらないことで失脚させては
国益を失っているに等しいですね。

ただ今は精力的に執筆活動をなさっているわけで
ロシア人相手に日本を語っていたのを
今は当の日本人相手に真の国益を教えてくれているのです。

新自由主義のもと、資本主義が猛威をふるい
社会がばらばらになり
世界ではあらたな帝国主義が頭をもたげ争いをはじめているなか
日本人はあらためて、古代神話を振り返り
同朋意識を強くもって、世界に対峙しなければならないとおっしゃっていました。

この講座を聞く前にお勉強をと思い
これを読んでみました。

国家論―日本社会をどう強化するか (NHKブックス 1100)国家論―日本社会をどう強化するか (NHKブックス 1100)
(2007/12)
佐藤 優

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難しいけど深くて面白い本です。
今の世界金融危機なんて、マルクスも見通してた必然の結果なんですね。
そこに国家はどう絡んでくるべきなのか?

おすすめです。

佐藤さんのすごさがわかるのはこの本
自壊する帝国自壊する帝国
(2006/05/30)
佐藤 優

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以前こんな記事も書きました。
本音と建前
ソ連時代の複雑な言論事情が面白い。
以上


読書の究極目的 読書が地球を救う 

読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)
(2008/10/01)
勝間 和代

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本は目的を持って読め!と勝間さんは言います。

そういう意味では
この本は当初得ようとした目的とは違った内容でした。

私は本読みの達人、勝間和代の読書の仕方を知りたかった。

この本は「本を読む」行為そのものを記した本ではなく
読書を人生にどう活かすかを示した本です。

また読書が現代社会においてどういう位置づけにあり
どう発展するのかを解き明かします。

そして本を「読む」だけでなく「書く」ことにも発展させ
更には「売る」方法まで解説してくれる。

そして最後には本を「売る」ことで地球を救ってしまおうという
壮大なプロジェクトまででてくるのです。

そこで私はこの本を読む目的を変えてみた。
新たな目的は
勝間和代は「読書をすすめること」で何を目指しているのか?を知ること。

私には勝間さんの目標が見えてきた。

それは

人々に希望を与え、幸福な社会を目指すこと。

彼女の本を読むと前向きになれる。
そして勉強したくなる。簡単にできそうな気がしてくる。

「書く」技術をこう説明しています。

読書だけに経験を閉じない。
読者が本だけで情報完結させず、自分で調べられるように
なるべく本の中でわかりやすく参考資料をまとめています。P141

ついつい参考文献まで買っちゃう。
そしていろんなブックマークも増えてゆく。

そして読者がアクションを起こしたくなる書き方をしているそうで
「目標を明日できる行動に落として明示する。」P143

私は効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法を読んですぐフォトリーディング本を買い、その後講座に申し込みました。
おかげで2008年指針の読書目標は軽くクリア。目標100冊→本日現在190冊。

神田昌典さんの本もあげこういいます。
自分の現状と目的のギャップを埋めていく作業は、思い切るより、地道にやれ。P54

ではなぜこれが社会の幸福につながるのか?

勝間さんの薦めている勝者の代償―ニューエコノミーの深淵と未来
に記されていますが、ニューエコノミーの競争世界では、創造的な人しか価値を見出されない。

創造的な人になるために、読書して、ブログを書いてみろとおっしゃっているのです。
そしてそれをはじめることで希望が見えてくる。

自分の書いたものを一人でも毎日見てくれる人がいると元気が湧いてきます。
そして明日ブログを書くためにさらに読書したくなる。

読書を続けると自信がついてくる。
誇りが持てる。

読書は誰でもコストをかけずに始められます。
新刊でも2000円。ブックオフなら100円から。

昔の苦学生も読書をして自尊心を保って生きてゆけた。
今は机で読書して、ウェブを通じて社会に発信して、フィードバックも得られる。
そして改めてリアル空間で行動する。
更に目標ができて希望が湧いてくる。

格差社会スパイラル コミュニケーションで二極化する仕事、家族格差社会スパイラル コミュニケーションで二極化する仕事、家族
(2007/03/08)
山田 昌弘伊藤 守

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この本で共著者の山田昌弘さんはこう指摘します。
>今、世の中に自己啓発本があふれかえっています。P172
金儲け、英会話、ダイエット...。
ニューエコノミーではじき出された、ニートやフリーターなど非正規雇用労働者が
夢を見ざるをえない状況に追い込まれているといいます。
そしてトライしてもすぐ挫折、そしてまたトライ。
実は幻想を楽しんでいるのです。P173

こうした本の目標は現状との差を認識できずに失敗するのです。

人は「努力」が報われれば「希望」という感情が湧き、
努力が報われないと「絶望」という感情を抱きます。P177


勝間さんはこれを理解して本を書いている。

希望を失った社会に目標を与える。
本当に達成できるようなステップを提示する。
その小さなステップの達成感が明日への希望につながる。
でいつのまにか創造的思考を身につけ、幸せになってゆく。

ちょっと畑違いですが国家論―日本社会をどう強化するか (NHKブックス 1100)にはこんな文章があります。

著者の佐藤優氏はいいます。
貧困がまったく存在しない社会、絶対に戦争がない世界、
これが私のいう大きな夢すわなち「究極的なもの」です。
こういう夢を実現することに満足を感じる、言い換えれば
大きな、とてつもなく大きな夢がエゴとなるような人が増えれば社会は強化されると私は考えます。P310


ここで愛とか平和とか「究極的なもの」に至るためには
「究極以前のもの」を通じる道しかないといいます。

究極的なものはまず実現できないものですので
いきなり究極的なものを追求すると絶望してしまうからだそうです。

ちょっと大きな話になってしまいました。

つまり勝間さんは
究極的な社会の幸福を目指して
読書という身近な手段つまり「究極以前のも」をもって道しるべとしている。


これが目的をもった読書の収穫です。

以上






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