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原爆ミステリー

新世界 (角川文庫)新世界 (角川文庫)
(2006/10)
柳 広司

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原爆開発現場におけるミステリー。
開発責任者や原爆落としたリトルボーイのパイロットまで登場。

開発の成果として勝利を勝ち取った終戦パーティの夜、一人の男が殺される。

一発で20万人を殺した原爆開発した現場で
一人の男の死をめぐり繰り広げられるミステリー。
シュールなお話。

一発で世界を変える。

ゼロアワー。
爆発実験で圧倒的に巨大な光を目にして悟る。

「...世界は以前同じではない。」

ここまで無数の実験が行われてきた。
宇宙が爆発してしまうのではないかという恐怖までいだきつつ。
放射線の影響を調べるためには人体実験まで繰り返しながら。

なんのために。

ナチスを倒すために
ユダヤ人を毒ガス室に送り込んだナチスは原爆も開発していた。
ユダヤにゆかりのある科学者はナチスよりも早くと実験を繰り返す。

時にナチスと同じようなことをやりながら。
ただこれは組織の命令、上長の命令、大義のために。

そして開発成功。

1発20万人。
個性なんて無意味。
一瞬の消滅。

著者はオッペンハイマーに語らせる。

「これまでの人類の歴史は、想像力が現実に先立つものだった。
原爆の誕生は人間の想像力を無効にしてしまった。」

神の領域に手出しているような。

こうして誕生した新世界で人々は二度と原爆を落とさなかったけれど
平和利用とかなんとかいって原子力発電を進めていった。
神の火。

そしてこの事態。

何十万人を殺戮する爆弾を開発するってほうが
動機として大義があるような気がする。

原子力発電っていったって所詮、お湯沸かすだけ。
そんな単純なことにするために神の領域まで突っ込まなくてもいいのでは。

以上











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